相続が発生したとき​

遺産分割コラム

Q

.父が亡くなり、長男が実家と近隣の不動産を相続することになりました。その中には墓地があり、長男は、墓地の管理や法事にお金がかかるので、他の兄弟より多く遺産を相続すべきだと主張しています。長男の言うとおりにしなければいけないのでしょうか。

A

A

墓地等を承継し、祭祀承継者となったからといって、余分に遺産を相続できるわけではありません。

遺骨・位牌・墓地等を祭祀財産といい、相続財産には含まれません。祭祀財産の承継は、相続とはまったく無関係です。

墓地の不動産としての価格が高いとか、仏具等の価値が高いからといって、祭祀承継者が、祭祀財産の分、相続分が減らされることはありません。また、祭祀を営むための費用を当然に取得することもできません。

共同相続人間で、祭祀承継者の事情を考慮して、具体的な相続方法を決めることはできますが、協議がまとまらない場合、祭祀財産を除いた遺産について、遺産分割調停を申し立て、解決を図ることになります。

 

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