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よくあるご質問

Q.母と同居していた姉が、母が亡くなった後もそのまま母の家に住み続けています。出て行ってもらうことはできないのでしょうか。 また、出て行ってもらえないとしても、最低限、私たち他の相続人に対して、賃料相当額を支払ってほしいのですが、支払ってもらえないでしょうか。

A

親(被相続人)名義の建物に、親の生前から子(相続人)の1人が住み続けている場合には、親亡きあとも遺産分割によってその建物を誰が取得するかが決まるまで(建物の所有関係が確定するまで)の間は、親とその住んでいる子との間で引き続き無償で使用させる旨の合意があったものと推認されるのが通常です。

つまり、設問の事案では、母の生前から母と同居していた姉は、少なくとも相続人間での遺産分割協議(ないし調停等)がまとまるまでの間、無償で建物を使用できる権利(使用借権)を持っていることになります。

このため、他の相続人は、遺産分割協議がまとまるまで、賃料を請求することはできず、明け渡しを求めることもできないとされています(最高裁平成8年12月17日判決・民集50巻10号2778頁)。

 

別のケースで、例えば母亡きあとに、協議ができていないにもかかわらず、姉が勝手に母の家に住み始める等して占有し始めたような場合には、姉が持っている持ち分の割合を超える部分について違法な占有といえるでしょう。

ただし、この場合でも、一部の持ち分を持つ人が単独で遺産を使用すること自体は認められているため(民法249条)、出て行くように言って明け渡しを求めることまではできないと考えられます(最高裁昭和41年5月19日判決・民集20巻5号947頁)。

この場合には、他の相続人から姉に対し、姉が占拠していることにより他の相続人の持ち分に応じた使用が侵害されていること(不法行為)や、姉が自らの持ち分を超える利益を受け取っていること(不当利得)を原因として、姉の持ち分を超える部分の賃料相当額を請求していくことが適切でしょう。

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