被相続人である依頼者の祖父が、依頼者の父の死亡保険金を受け取っていた事例

本件は、依頼者の父が、その父である祖父（被相続人）よりも先に他界されており、被相続人が、受取人として、父の死亡保険金を受け取っていたという案件でした。
初回相談の時点で、相手方申立てに係る調停が係属していました。早期解決のため、受け取る遺産はほとんど無い内容の相手方の提案に応じることも視野に入れていらっしゃいましたが、腑に落ちないところがあるということで、相談に来られました。
死亡保険金について、それが被相続人の遺産の形成に寄与しており、寄与分が認められるべきことを主張したほか、依頼者の父が被相続人と同居するために被相続人名義の土地の上に建築した自宅建物に関して、使用借権が存在しており、それが特別受益に該当する旨の相手方の主張がなされていましたので、それについては黙示の持戻しの免除の意思表示が存在したと評価できることを主張しました。
その結果、これらの主張を踏まえた調停委員会案が示され、当事者全員がその案を受け入れて、調停が成立しました。

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