世代が異なる相続人間での協議

本件は、元々相続人となるはずであった３人兄弟のうちの１人（依頼者様の父）が親よりも先に亡くなっていたことから、孫にあたる依頼者様が代襲相続人となった事案です。依頼者様は、祖父からの遺言で全財産を承継することとされていました（おじ達から遺留分を請求される側でした）が、生前の祖父母の財産の動き等について不信感を抱くおじ達からの追及を受け、対応に難儀しておられました。
おじ・おばと甥・姪というように、世代が異なる間柄での協議は、前者が立場的に強いことが多いことも相まって、円滑に進まないことも少なくありません。
本件では、祖父母の預貯金の動き等を調査し、父が他のきょうだいに秘して生前に多大な利益を受け取ったようなことがないこと等を示して、不信感の解消を目指すとともに、おじらの特別受益を踏まえて遺留分額を算定・説明し、２者とそれぞれ合意書を締結しました。
調査期間も含めると、１年弱の期間を要しましたが、説明を尽くし、協議による解決ができたことは良かったと考えています。代理人として弁護士が間に立ち説明することで、依頼者様本人の精神的負担も軽減できたのではないかと思います。

お仕事や日々の生活と並行して相続手続きを進めることに、なかなか時間を確保できなかったり難しいと思われる方も多くいらっしゃいます。

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